1141 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:37:57 ID:3ClCV4gc0
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あれから、既に三日が経過した、と思う。
そのはずだ。
時間の感覚もあやふやになるくらい、やる夫は虚脱した日々を送っていた。
受け入れ時のメディカルチェック以降は、
食事と排泄以外のほとんどの時間を眠って過ごした。
水も気付いた時に、食事も一日に一度程度になっていた。
信じられるものを見つけて、憎むべきものを見極められてきたつもりで、
手の中にあったものが零れ落ちていった。
ルルーシュたちは無事だったらしいが、ラケルを始めとした多くの犠牲者が出た。
マーシフルが普段格納されていたドック部分は完膚なきまで破壊され、
少しずつ思い出で埋められつつあったやる夫の部屋も、今では瓦礫の中らしい。
葬儀も行われることもなく、彼らの命がこの世から失われたという
漠然とした情報が、やる夫の胸の中に刻み込まれるでもなく沈んでいた。
ブライドルの保有する中立施設に逃げ込んだやる夫となのはは、
ほとんど間に合わせでろくな整備もできないような格納庫にマーシフルを
入れるだけ入れて、今後を決めかねていた。
居住面などでもトウキョウのコロニーにあったものには遠く及ばず、
ほとんどベッドしかないような部屋を一時的に与えられ、
食堂もないのでほとんどレーションといって差し支えない配給食を
口にする日々だ。ストリートチルドレンの頃に比べれば間違いなく
ご馳走なのだが、なぜか味は感じなかった。
残ったのは己のネクストと、帰れる場所を失ったという事実だけ。
当たり前のように思っていた、自分の帰る場所。
なのはたちに貰った色々なものが置かれていた部屋。
かつて心のどこかで願っていた当たり前が、いとも容易く打ち壊されたということを、
狭い部屋とぬるい食事が如実に物語っていた。
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1142 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:38:19 ID:3ClCV4gc0
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ゝ:.:.\:.:. |{´`l:.:|:.:.:|:.:.|:./ヘ {::リ/ 〈/ lイ:.:./l:./
|\:.:.:\:|\ ゝl:.:.:|:.:.|/ ゝ' \ |:./ レ′ ……ああ、やる夫君。
|:.:.:.:.ヽ、ヽ:| `!:ヽ:|、| / レ′
|:.:.:.:.:.:.:.\/ ‘, \\ ― ´ 短い間に随分やつれたね。
|:.:.:.:.:.:.:.:. | ヘ:.:.:.ヘ /
|:.:.:.:.:.:.:.≠__ ヘ:.:.:ヘ ―‐´
|:.:.:.:.:. / `ヽ、≧ュ、_ヽ :.{
|:.:.:.:.:.:|::\ ≧ュ、`ヽヽ
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|:.:.:.:/:::::::::::::::::\ ヘ{ ヽ、
|:.:.:/:::::::::::::::::::::::::\ |\ ゝ
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|: i::::::::::______| ,′ ヘ::::i
|: |:::::l´::::::::::::::::::::::::::\ \ ヘ:|
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成人男性が三日三晩ベッドの上で伸びていれば、
相応の問題も発生しようというものだ。たとえばそう、体臭である。
皮肉なことに、どれだけ世界が変わろうと、この身だけは変わらないのだ。
シャワールームでさっさと汗を流し、自室に戻ろうとした途中の廊下でなのはに会った。
人通りもほとんどない場所だったので、やる夫となのはは場所を移すでもなく、
その場で二人して立ち尽くしながら滔々と話し始めた。
やつれたと言われても、あまり実感はない。
この三日、鏡を見ることもなければ見たいとも思わなかったからだ。
「そういうなのはさんこそ、随分きつそうに見えますお」
「……そうだね、今回ばかりは、さすがに」
なのはの眼には疲労が色濃く表れていた。
声には張りがなく、元々薄化粧だったメイクも更に手が抜かれている。
まるで生きるエネルギーが蒸発してしまったかのように、視線は力なく虚空に向いていた。
「その様子だと、ニュースも見てないんでしょ?
……企業連が桜花重工の解体を発表したの。
テロリストへの支援が発覚……って口実で」
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1143 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:38:30 ID:3ClCV4gc0
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/ (●) (●) \ 桜花が解体……?
| (__人__) |
\ ` ⌒´ ,/ 政治のことはよく分からないけど、潰れるってことですかお。
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 | じゃあ、はやてさんとかはどうなるんですかお?
/ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. | 親会社のオルデンブルクにでも?
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, -‐…‐-=-...ゝ/:./__´_
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//:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.l:.:|:.ヽヽヽヽ:.:ヽ\:.:.ヽ\ヽ
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||:.|:.:|:./圦斥=≦ .|≧云トl:.:|:.|:|:.:.|丶:| .|
ヘ|:.|:.:|:.|/r爪:个 .´{:::。:メ,|/:.|:.:|:.:| .i:.:|
ヽヽ:.ヽゝう:::::} b_::7〃l/:./|:.:| |/
小、ミゝ…´ `¨‐‐//;,l/|:.|/:|/ ……ふっ。
|:.:ゝ ` //:.|:.:.:|/::.|
|:.:.|ヽ、 -‐‐ ,∠:.:.|:.:.::|:.:.:| 解体なんて字面だけ、実際は粛清だよ。
|:.:|. |> 、 _ イ |:.:|:.:.:.:.!:.:.|
|:.|/|――, ― |、 |/:.:.:.:.:|:.:.:! 昨日、アヴィアコルのランク2が桜花重工本社を襲撃、
,、r´:|:::| ヘ />< l ヽ|`ヽ:.:.:|:.:.|
,、r::´::::::::::::::| ヘ、/ 只ヽ| ヽ:::::::`ヽ:.! ネクスト・八咫烏を含む桜花の戦力のほとんどを殲滅したってさ。
,、r::´:::::::::::::::::::::::::::| .ヘ /||ヽ | ヽ:::::::::::::::::`ヽ
|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::r L__lヽ‐‐‐yヽ/ `ヽ、:::::::/|
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|rヽヽ:::::/ .< 丶:| ./ |::::|}
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なのはは皮肉気に口を歪ませると、淡々と桜花重工が壊滅した事実を述べた。
一瞬、その言葉が意味することが伝わってこなかった。
正確には言葉の意味は分かるが、理解するのに精神が追い付かなかった。
「殲滅って、どういうことですか」
「そのままの意味。死傷者数もろくに発表されてないし、はやてちゃんは生死不明。
といっても、死体が確認できなかっただけだから……」
視界が歪み、足から力が抜けていく。
咄嗟に壁に手を突いて体を支え、なのはを見上げた。
「きっと、オルデンブルクグループが気に入らないIGIOあたりが仕組んだんだろうね。
こればっかりは、私にもどうしようもない……何もできない」
その眼に感情の色はなく、まるで精巧な硝子細工のようにやる夫を映していた。
よく見れば、唇には噛んだ痕のようなものがくっきりと残っている。
掌には自身の爪が食い込んだのか、赤黒い線が入っていた。
「……外の空気を吸ってきます。このままあの部屋に戻ったら、おかしくなりそうだ」
「それがいいと思う。いってらっしゃい」
なのはに背を向け、覚束ない足取りでエレベーターに向かう。
不思議なことに、涙一つ流れやしない。
きっと、人間は一度に大量の辛い情報が流れてくると、感情が停止するのだ。
丁度、自分が両親を失った時のように。
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1144 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:38:40 ID:3ClCV4gc0
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エレベーターに乗り込むと叩くようにしてボタンを押し、屋上へと上がった。
幸い、この場所はコジマ汚染もほとんどなく、こうして生身のまま外に出られる。
今や地球上の半分近くはコジマに汚染され、人の生きられない場所となりつつある。
落下防止の鉄柵以外何もないような場所で、コンクリートの床を踏みしめながら
夜空の下へと歩を進める。皮肉にも、消えていった文明の灯にとって代わるように、
藍色のカーテンが引かれた空には煌めく星が散りばめられていた。
潮の香りを含んだ風が頬を撫でる。初めて嗅ぐ匂いだったが、関心を示す気力もない。
施設は海上に建設されており、至る所から波の音が聞こえてくる。
海自体は任務時にマーシフルのコックピットから見下ろしていたが、
こうして生身で見るのは初めてだった。
少し歩いて立ち止まり、月を見上げる。
若干の雲に覆われているにもかかわらず、煌々と金色の光を降らせていた。
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1145 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:38:59 ID:3ClCV4gc0
/ > ¨´/-=ニニイ-=:' ∨}∧ ∥ , /'-‐=‐- 。 _
¨´ -=ニ>/-|-=コ }!}}! }!,〃//'/ ̄ ̄¨<\ _ -‐ 。r≦= ¨´
/>¨´ /-=ゝマニム ノ,}}! ‐〃-,,/'/ ∨ハr _ 。r≦>≦、\、\
____ /-ゝ¨´ .∨ニニ≧=≦ニ }}!7〃 -/' { }=-}=>≦>、\>、<ニ=-:\
_ r≦:i:i:i:i:i:i:i:i:>=====-≦\-=ニニニニ }}!´〃 /'ニム ノ=-}∧\、\ ニ=-\¨<=-\
__r‐‐z、< -=≦ニニ≦ニニニニ<-=ニニ≧s。 _-‐=i:i}}! 〃 /'ニニ\_____ 。r≦=-/>、:∨ニ=-ヽ` <=-\ `¨<>、
<>≦z<ニニニ>‐´ ¨¨¨⌒`<∧-='i:i:i:i<>-}} /}!,〃_,/' \ニニニニニニ=-ノ\=-:∨ <=-:ヽ `<-\ `¨>、
>≦>¨7≧¨´ ̄ `¨∨:i:i:i:i:i:r‐≦}}∥∥∥/'/` <ニニニ=- ´ \‐:∨ ` <- ヽ `<\
¨ ´ ノ-} ∨i_i_ノ、\}}∥‐、∥'}/_r‐i‐i‐i≧ 、\i:i:i\ '\:∨ ` <-ヽ ` \
}_ノ マニ}\ 、}}''{ //,'/…‐/i:i:i:i:i:i:/ニ>≧s。 、 '\、 ` < 、
{≦}/:y'///≦==i:i:i:i:i:/ニ{ミトミ≦=-\_ \、 `
}:/ y¨¨ヽ==(≧r ´ `ヽ≧s。ミト=ニi:i:iヽ `
}/ `´ `ミト≦、i:i:i:∨ /
ヽニ\i:i∨ ./
∨ニ'\∨ /
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}≧<ミト、
/r' \ヽヾ\
∥′ \>、>、>
レ ヽ>ノ
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すると、暗い空の彼方に赤黒い雷光が奔るのが見えた気がした。
見間違いかと思って目を凝らすと、雷光は確かに、勢いと大きさを増していた。
いや、大きくなっているのではなく、近づいてきているのだ。
やがて目視できる距離まで入ったその鉄の巨躯は、
夜闇に溶けるような藍色のネクストだった。
忘れるはずもない。ランク4、ロストワード。アリスのネクストだ。
殺戮の象徴であるネクストが向かってきているにもかかわらず、
不思議と恐怖はなかった。鉄柵に近づき、ロストワードを出迎えるように見つめる。
空飛ぶ異形とでも形容すべきその姿の周りに、緑色の光はない。
PAは切っているのだろう。施設に警報が鳴り響かないところからして、
敵対信号も発していないようだ。
海面を割りながら飛行するロストワードは、施設が近づいてくると減速し、
やがて夜空を覆いつくすように施設の前で停止した。
風圧に後ずさりさせられ、尻餅を突きそうになるが、やがて風は止んだ。
下腹部の装甲が花を開くように展開されると、
そこからワイヤーで編まれた縄梯子が垂らされた。
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1146 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:39:13 ID:3ClCV4gc0
__>.::.::.::.::.::.:..\:.\-―一1::ト、::<___,,.>‐ 二、ヽ
ヽ::{_x<ノ⌒^⌒ヽ::.\___|::|,/\:.ヽー---―<\ _\
::∠ノ ̄ ー‐―┬く |::ト、`二二ニニ二´_  ̄
´ 丶 ` 、 |::| \|::| \:.\\:\ \ ̄`
\ \ ヾ ー┴|、 \:.\丶`ニニ二二
ヽ \ ヽ\ \  ̄ ̄ \ \:.\ /
\ \ '. \ \ ヽ \:.\ /.::.::.:
\ /\ \l ,,ィ笙z \ ゙, ヽ :.∨.::.::.::.
、 \′ ヽ、V㌻ニミメ、lハ ! l ∨.::.::.::.::.
\ \|\ |i7、ゞ'ノ バ ! ', | |/.::.::.::.::.::.:
\ |\` ¬ |l!^゙=イ |l | | | /.::.::.::.::.::.::.:
ヽ ヽ\| ` ー‐ヾ l! | |! |l ′::.::.::.::.::.::.
\ \` ー‐一 l ∥ | | |::.::.::.::.::.::.::.::
\ \ | |||| |::.::.::.::.::.::.::.:: 久しぶり、やる夫。
丶、__ \ | ハ| l |::.::.::.::.::.::.::.::
゙\ \>< ̄ ,,_ , l | |::.::.::.::.::.::.::.::
\ /` ―-_,,《{ゞヘ ノ! |j::.::.::.::.::.::.::.::.
、 \ヽ=ニ二 ㍉ご¨} - '‐' = 〈::.::.::.::.::.::.::.::.:
\ ` <二 `アミ _ -一个 、::.::.::.::.::.::.
、 \ ー―一 ヽ ヽ` ー‐¬  ̄ | ト、::.::.::.::
ヽ \ト _ ー一 | l | | |イ\::.::
\ \|  ̄ヽ l | |l | | | 卜、
ト- `ニ=-| | | | | /l |'::〉、∨
| | l | |l | | ! /.:/ヘ ∨ \
| | | | || | l | |::l ∧ '.
| | | | || | ! l _」::L.ノ::∧ '、
| || | ハ| ′ /..::::/.::|-‐'´ \ヽ /.:
. | |.| ! / }ノ / / ⌒>'.::/ \⌒7
| | | l / / /..:::∧ /
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コックピットから現れたのは、ネクスト搭乗用のスーツに身を包んだアリスだった。
後ろの方で結っていた髪のピンを外し、どこからかいつもの黒いドレスを
引っ張り出してきて器用に着始めた。
別段スーツのままでもいいだろうに。それとも、何か気持ちの問題なのだろうか。
着替え終わったアリスは縄梯子を伝って屋上まで降り立つと、
呆然と立ち尽くすやる夫まで歩み寄ってきた。
ドレスの襟元からスーツを覗かせながら、小さく微笑むその姿に、
やる夫は笑うことも手を挙げることも、言葉を発することもできなかった。
「色々聞いたわ。世情は御覧の通り、表面上は押しなべて事もなし、よ。
企業連のニュースでは、あなたのことを英雄みたいに祀り上げてた。
独立傭兵でありながら二度もコロニーをテロリズムから守ったリンクス。
企業の統治下世界を守る英雄だって」
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
1147 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:39:24 ID:3ClCV4gc0
/ ̄ ̄ ̄\
/ \ ……英雄、か。
/ ─ ─ ヽ
| (●) (●) | 言われてみて初めて分かったけど……なにも嬉しくないんだな、そういうのって。
\ ∩(__人/777/
/ (丶_//// \
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
自分の帰る場所も、恩人も失った自分が、英雄。
笑わせてくれる。そんなものに何の意味があるというのだ。
やる夫は顔を歪めて、自らを嘲笑うようにしながら地面へと視線を落とした。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
1148 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:39:43 ID:3ClCV4gc0
____
/ \
/ ─ ─ \ 結局、やる夫は何もできなかった。
/ (●) (●) \
| (__人__) | 残ったのは、この身と機体くらい。
\ `⌒´ ,/
/ ー‐ \ 見ず知らずの人たちを助けて、知ってる人たちが死んで……
___
/::::::::::::::: \ やる夫は……誰も守れていない。助けられていない。
/::::::::::::::::::::::::::::\
/:::::::::::::::::::::::::::::: \ ただ……当たられた力で、人を殺しただけだったんだ。
. |:::::::::::::::::::::::::::(ー) . |
\ (__人__) . / 全てが見えてるつもりで、何も見えていなくて、気付けば全部零れ落ちてた。
1149 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:39:58 ID:3ClCV4gc0
-‐,コf7{{辷fリノヘ,
/ __{仏:'/:`¨:^三≧,
/:7://:::::::_:_彡'^¨⌒丶
/ }:厶:/::∠}厂 \ \
/ ____」水くフノ^´ .′ 丶 . 、
/ /::/ 7::/∧:} /, //! . . } l i
/ \V介{:し:ノ |十-Li j/ } ハ|
/ // |:トf |i_」土z,\ ァィ/ / }
// // i |:| 丶 个i、 炒` '仞/}}j/
‐= _ / 〈/ l |:| `ト . \ 〉i{ {{ ……ねえ、やる夫。
 ̄≧=-く 、 八l」 l八 `¨⌒ _, イ八}}=-‐
___,≧ニニニ≧x )\ // ヘ 个ヘL_ ´/厶'′ 私がここに来たのは、あなたを迎えるため。
二ニニニニニニニニニニ≧x彡'ヘ 「¨::7了f千{≦=―-
_厶三ニニニニニ>=≦ヘ乙1 |:::/r介ハi| トく,⌒´ ……オルデンブルクは、桜花をIGIOに売った。
_ -=ニ=‐ァ=ニニニニ/::::::::::::::::::\) l⌒レfじヘ |i:::::マ⌒ー ァ
ニ=-_厂/ニニニニ/ ::::::::::::::::::::::::::::ヽ, | 〈∧〉}八:::::\^´ 企業連への隷従の意を示すための贄にした。
// _,厶イ/ニ>'::::::::::::::::::::::::::::::::::::Vハ八/丁「/f刈〉::::::::〉
′_彡 7/八lト::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Vヘ, 〉/ /`辷八::::::/ けれど、企業連は……IGIOグループは、
〃 / j八::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉:::\ { { }}:::{
/ 介x:::::::::::::::::::::::::::::::;/:::::::::::::マハ_ } {じく\ 約束していた賠償も補償も拒否した。
: // 'ヘ:::__:::::::::::;厂:::::::::::::::::::::::\廴} ノ乂)) :.
i/ / 八//〃介tx:/^、:::::::::::::::::::::::::::::::::⌒iリ:::「´ li
| : { }/ ,:::{乂_)リハハx::::::::::::::::::::::::::::/仆i:ト 八,
|\ ト . { / /::////:/ }ハ〉:::::::::::::::::::::く乂ノリ八ハ/ \
| 丶 | \! /::〈/〈/:/ ,ノ::::::::::::::::::::::::::::::::{:{:::::::〉、 }
仄いrく艾艾艾艾癶、
r巛Uj〉j〉j〉::::::::::::::::::::辷う、 、
. nrnrnrnrnrnrn:::::::::::::::::::辷う、 \
/乂乂乂乂乂乂乂nrn:::::::::::::::辷う、 ヽ
/ ̄ 乂乂nrn::::::::::辷う、
\ 乂乂n::::::::::rう)、
/ :.\ \ 乂n:::::::::rう) ′
i : : ::::::. ヽ :.\ 乂辷辷く ′
::|:. ¦ :...:|....: i :::| _}L.:. 艾艾艾\
::|:: |:::::l|:.. . .::::::|:: 斗r七' |l ¦ Y⌒Y^ \ | 直に戦争が始まるわ。ネクスト戦役に匹敵する戦争が。
::|:: |:: 八:::::::::::::|l::l::| 〕斗ぅ弌7. |l |: V⌒ト、 \\ |
: |:八:. 、:::: ヽ :::::::八乂{ア乂`ーク |l ハ:. | |l \ \\ オルデンブルクに着きなさい、やる夫。
: |::::: \\⌒\/ ''¨゛´ 八Λ|:: | |:) 八. \ |
八::::::::::|\ 托笊! ./ .:/ ..:|:: ハ! ,.:代_____\__ マーシフルのリンクスとして、私と一緒に戦うの。
:. \ : |\\`ー1 //〉..:/|. / 「 ::|l |. ) )
\ 丿:::::ヽヽ込、 // ′/ :|l | (
\ 乂__込、 _ ー ./ / |l ト、
. ( |:l \ \ ./ /:/... 八|: |:::\
\|:l:: |:ハ ヽ イ..::/ /:/ /|:: |: |:::::::::\
|:l:: |:: |: |: 个ヲ 厂 ハ/ 厶仏:::/^|:: | . ├――=ミ
|:l:: |:: |: |: | ノ/: 厂\彡く/|..../: : |:: |: |
|:l:: |:: |: |: |}/ 厂 ̄ ,ィ__八/: : : |:: |: |
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アリスの粛々した声は、確かに真実を語っているように聞こえた。
これから大規模な企業間戦争が起こる。
だが、それがどうしたというのだ。
最早、自分が何を信じて戦っていたのかさえ定かではない。
どれだけ大きな戦闘が起きようと、知ったことか。
自分が幾ら戦ったところで、起こるのは殺戮だけだ。
誰も救われない。誰も笑顔にならない。他人どころか、自分すらも。
やる夫は再びマーシフルに乗ろうとする意思を失いつつあった。
「ごめん、アリス。もう、何も分からないんだ。
分かるのは、戦ったところで、やる夫の傍には誰も残らないってこと。
そして……やる夫がただの人殺しだってこと」
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1150 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:40:10 ID:3ClCV4gc0
/ // 、ヽ′ ,/ _ノ゙/ // ノ / ハ !::::l l:::::l l |:::::l/
/ / l | ! ,/ / ,/ / / / / / ヽ::ゝ !::::! l l:::/
| l! | | ! | i|| / /,,,,,,// // / /ヽ\:::::/ l |::l
. リ | l ll i l ! / 巛≠≠7 ∠― / l l |::::| l l::!
' ヽ ! ll l ! |/l l! } , ′ / , ' l ! |::::| l |::l
l! ヽヽ lノ /liノr' / /l ! | |::::| l |::l
∨ ' ̄ / _, -´ | ! l |::::| l |::l
, ´ ∠ -  ̄ | / l |::::| l |::l そうかもね。
ヽ l / ,' |::::| l l::l
l l l | |::::| l `′ あなたが戦い続ける限り、
ヽ, ‐- l l /`´ l
! 、 l / / l あなたの周囲から人は消える。
/、 /./ / l l
i } /./ ∧ | l トウキョウの施設の人々のように。
. 、_ / ヽ _ /./ / ,.l、 l l
`'ミニニ=,、 / , ,/ ー - 、 /./ /‐'´::.::.ヽ..l l
`三三三三三三l / ,/ ! // /::.::.::.::.::.:.::.::ヽ.. l
三三三三三三三三三! l ,/ /l:.::.::.:.// /::.::.::.::.::.::.::.::ィノ〈ヽ.. l
=ニミ三三三三二ニニ! l /三二ニニ//::.::.::.// /::.::.::.::.::.::.::.::.:ノ} ゝ.::.ヽ_!_
.==ニ二三三三三三三三| l /三二ニミ/::./ /::.::// /::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:|r-r、::.::.::.::.::.
ミ三三三三三三三二二ニl l /ミ三三三〈::.::.〈 /::.:/ / i::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:ィノ 〈/::.::.::.::.::.::.
=ニ三三三三三三/::.::.::.::.::.l l /::.::.::.::.::.::.::.::ゞ::.:ゝ::./ / l::.::.::.::.::.::.::.::::.::.ノ} ゝ::.::.::.::.::.::
}::::::::::::::广手エ广エ广エ广エ广心.: : :. ゚。
/((ニ){;イ攵ノ攵ノ攵ノ攵r癶、攵ノ}㍉.: : :. ',
. /刄ヲ弍彡'´丁¨}! ̄¨ゞ彡::::㍉}手ミ__}ノ.: : :. ∧
. }リソ/. | | | ', 刄::::::::攵rミ{{≧====┐ :;
. /イ | |. | | | i. ,: :', 攵rミ:::::::::≧=== リ ∧
. {リ | |: | | | ||. ,: ∨: : ≫[>::::::::}===ミ.:. .:.∧
/ | |: | | | リ;< ∨.: : : :.',',ノ::/!::::::::\__}! ,
. '. | |! | | i/! ヽ八} ',: : :リ:::::{ノリハト、>┘\ \
{ | |! | |/ ,斗芸、 : ∧: : \イ: : || \ \: \ \ でも、私は違うわ。
: | |i!.:.. j!.:.| | γ{:;仞゚}ツ∨ハ. |.: : : :.》: : :{{ \ \ \. `
‘ | |i!.:..ハ.:.:| | {! 乂;,イ リ }!ト、 /': : :.乂_. } }ト, \ \
从. |! i!.:斗Ⅵ八. ′ / ! !ハ/: : :. }} ヽト、 ̄. \ \
八.:.人. Ⅵ:ヽ ム、 ヽ ノ ! ! /{::\.: : 八 \ \\ /\ \
/i . Ⅵ ヽ j`《刄 | | |::!\::\: : : }}; } } }≧イ:::::::::::≧='
/ |! . ∨ヽ \:ハ'¨ヽ ' __ |! レ'_:\___乂:::::ハ ,《:::::::::::::::::::::::::
イ 乂_ノ }リ` ー}/:}\ ' |! }::::::::::::ヽ厂´::::::::::} }!::::::::::::::::::::::::
. }X{ / イ ,ヘ} > . ! !イj:::::::::::::::::::::::::::::::::/ :i j!:::::::::::::::::::::::::
/ }リ{ / /ル ` - イ| |八:::::::::::::::::::::::::::. / リ /:::::::::::::::::::::::::::
. / レ:{ / / .ノ 厂:::| |彡':::::::::::::::::::::::/イ/':::::::::::::::::::::::::::::::
. {! 八/ イ / /:::::::::| |攵r癶:::-‐=≦ / /:::::::::::::::::::::::::::::::::::
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俯いていると、頬に少し冷たい掌が触れた。
顔を上げ、アリスの顔を見つめる。
「私は違う。私は絶対に、あなたの傍からいなくなったりしない。
私がいる限り、絶対にあなたを殺させやしない。
あなたがいる限り、私は絶対に生きてあなたの傍に戻る。
約束するわ」
深紅の瞳は静かに、けれど確かに、熱く燃えていた。
赤く揺らめく、決意の色に。
「今日、あなたのところに来たのは私の独断よ。上の指示ではないわ。
これから大規模な戦争が起こると知ったとき……
私は、あなたに傍にいてほしいと思った。あなたの傍にいてあげたいと思った。
私を殺しの人形ではなく、ただの女だと言ってくれた
他ならぬあなたの傍で戦いたいって……そう思ったのよ」
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
1151 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:40:37 ID:3ClCV4gc0
,、rm__rv竺vヘュrヘ- 、
{辷彡'こ三三三三≧ヘV,ニニヽ
/彡クー^ー'^ー^¬卞〈\ヽ∨
/ 乃了 `ヽ ヽ∨∧ヽ \`、
//_/7 ′ ハ `、〈〈_ノ ノ ヽヽ
r,ニY/」 ′〃 , ' l| ト、 l l ̄l「`、 | ハ
__〉イ〃 , /, l / ,イ!} |リ 八 ヽ |ハ
〈 rク// ,′ ,'/l∥ ,' /厶‐十ナ/}小、ヽ ∨/ 、
, -ァ7イ { l |l ハ ト、 { l /ィ乏f千ァ l |ヽ}_ノ 、、 `、
// 〃l ハ 、 レイ下丶、j′'ヾ゙ジ // rヘ川 ¦ ヽ ヽ
. // {l { い、、\V,ィf赤 // ,ィ|l | ト、 \
{_/ ヾ \/ ヽ\ヾ`ー'′ { ! 仆// ,′ | ヽ ヽ 実を言うとね、私も戦う理由なんてなかったの。
ノ{ { 八_〉、 ` , - ァ ゝ, ' V ハl / ハ } \
, -‐'´/ハ 、 { |lヽ、 ∠ニ-V リ / / ∨ ヽ ただ、この生き方しか知らなかっただけ。
, -‐'´  ̄ -‐ニ|l 7,ヘヽ \l_ 「≧ァr<::..::..::..::..∨ /,...┴、/ト、 l
// '′, '´ ̄.:∧:.ヽ// ヽ\j二 /// 7j「ヽ\::..::/ , '´::..::..::..::ヽj ヽ | 企業の大人の言われるままにネクストに乗るだけの命。
, '´ , / ___ ,' ハ/ , ′ }ノ/ ,..-ヘ \_/∧V /r┘/::..::..::..::..::..::..`、∥ l
/ , /// __.::|||::./ / ///::..::_>ー'′∨厂 /::.::.::..::..::..::..::..::..::..∨! | でも……理由ができたのよ。
///厶-‐ '´ ::|∥|:: /, / ̄::..:/ ::rv冖vク/ |レ'〈::ー::‐::-::..::..::..::..::..::..::} | !
二 ̄ -― ::V リ:: / {^ヽ::.//::rく v佗く// 人:: ̄´::.::.::.::.::.::.::..::..::/ ! | たとえ殺しのために作られたとしても。
―‐  ̄ -―‐ ::∨::.彡rベ::..::.〈〈_>ヘヒ彡'´ /r_/\::..::..::..::..::..::..::./} l !
____rー― 「ト、― '´/{r冖-、::..:`7〉// / / _「7::..::..〈::.,ニ==rr< / j } 私は、この命をあなたとの日々のために使いたい。
、 ∠ニ/ ̄ {| lハ、_厶≠-ミ、\/} ,′,' ∧ V/::..::..::/〈__//「ヽV ,′ ,′
{ヽ、\__ゝ_/Y^rr-一' 人 \r1 ハ !_「/::..::..::..:/:>ァ‐'´::ハ∨/ ′ / あなたと一緒に笑える明日のために、使いたい。
ヽ、_二ニ=― {/ / / } ―¬个、ヽ、 ヽ\__〉∨::..::..::..::.:://::..::.::/ 「「 / イ
=====ニ彳`丶、_」V rく ヽ/ \ヽフヾ==ァ::..:/_/::..::..::..:/ !l| / /|
,..-‐く_〈 し' 〉 \`丶に レ1 ∨ニ〈::..::..::..::..:/ /j l / ,ィ !
1152 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:40:51 ID:3ClCV4gc0
/ / | | | | | | | | | 〈:::〈 |::::|
. / / | | l | | | | | | | l\\____丿 ノ
/ ′ | | | | | | | l l| | ヽニニイ
. ′l | || | / | ノ 厶|-/ 十| ┼- 、// |
l l| l | ||| / .|イ´ / / ― トL| // l|
| l | l | | ||| l ′ ノ/ //___l/l | l:::| l|
| | | | | | || >、 | | / 彡===キ≦ |:::| '|
| | | | | | |/ へ\ | l |l| |:::| / | この感情がどう呼ばれているのか、
| l∧ || | |、/| l/ __ ||| \〉 |
ヽ \|| | | ヽ〈 彡'" ̄ l|| /| | まだ分からないけれど……
|::::|\|::l├ヘ、 、l \ 〃 || ' |
|::::| レ\ | \\ ∧ ヽ l | | | / それが分かるときまで、
|::::| | |l | ` \ トヘ _,. ‐ ノ八 | |./
|::::| | | l| |l| \ - ´ ヽ| |′ 私の傍にいてくれないかしら。
└┘ | |∧l ||| ト 二|
八 | ヽ ||l | |> . _ ´ //..::.:|
\ \ |リ | | `T爪_//..::.::.::.:|
\ | | |>〔]‐< ::.::.::.::.:/
ノ | /イ/^l ト、\::.::./
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
月明かりがロストワードの背後からやる夫たちへと差し込み、
彼女の笑顔を柔らかく照らした。
ブライドルの地下で見た偽りの月ではなく、本物の月光を浴びた
彼女の表情は至極穏やかなものだった。
「気にすることはないわ。私の手だって、汚れてる。
血濡れたあなたの手を取ることなんて平気よ。
だからもう、そんなに悲しそうな顔はやめてちょうだい。
私、あなたの笑顔が見たいわ」
言われて初めて、自分の頬が濡れているのが分かった。
目尻から落ちた雫が、頬を伝って彼女の手へと流れる。
途端に息が詰まり、肩を震わせながら嗚咽する。
そうだ、なんてことはなかったのだ。
自分はきっと、この言葉を誰かにかけてほしくて、ずっと生きてきたのだ。
死ぬこともできずに、生きてきたのだ。
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1153 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:41:01 ID:3ClCV4gc0
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□
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1154 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:41:18 ID:3ClCV4gc0
/ ̄ ̄ ̄\
/ ─ ─\_
/ (●) (●) \|l(^)
| (__人__) l(_ )
\ ` ⌒´ /⊂)
/ ヽ ノ
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
あの後、アリスは「管理者とも話はつけてあるし、私も一部屋借りて寝るとするわ。
夜も遅いし、今日のところはあなたも部屋の戻りなさい。答えは朝でいいわ。
あと、鼻水拭いて」と告げて、別の部屋に泊まりに行った。
涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔を袖で拭いながら自室に戻り、
やっとの思いでベッドにたどり着いたところでPDAが震え出した。
知らない番号が画面に表示されている。
何だろうかと出てみると、相応の年齢を伺わせる男の声が聞こえてきた。
落ち着きと自信に満ちた、低い壮年と老年の間の声だった。
「電話にて失礼。
お初にお目にかかるね、私はIGIO管理部門顧問のモリアーティという者だ。
今回は折り入ってお願いがあって、こうして連絡を取らせてもらった」
モリアーティという名はどこかで聞いたことがある気がする。
確か、ブライドルランクの名簿に載っていたはずだ。ランク8だっただろうか。
そんな男が何の用か、それは聞くまでもないだろう。
アリスの話から、内容は大体察することができた。
「こちとら家が焼かれて大変なんですお、またにしてくれますか」
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
1155 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:41:42 ID:3ClCV4gc0
____
/_ノ ヽ、_\
/( ─) (─)\
/::::::⌒/)/) ⌒::::: \
| // / |
\ | / 二二) /
/ i r‐一' \
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
「まあそう言わないでくれたまえよ。君にとっても悪い話ではない。
今回は、平たく言えば勧誘だ。IGIOに来ないか、君。
もちろん、住まいなどは保証する。マーシフルもこちらの開発部のほうで
しっかりと整備させてもらおう。新型パーツも斡旋できる。
ブライドルランクとて例外ではない。十台は堅いだろうね」
「どうでもいいです。やる夫は……オルデンブルクに着きます」
考えるまでもない。どんな豪華な住居も、ご馳走も。名誉も金も、地位も。
やる夫にとっては何の意味もなかった。
彼女がいなければ、何も意味がないのだ。
「……ランク4に絆されたか。聞いてはいたが、まさかこれほどとは。
人形が人間の睦言を真似るとは、全く喜劇だね」
「人形かどうかは、自分で決める。あんたらが決めることじゃない」
PDAを耳から離し、通話を切る。
今はもう、迷いは消え去っていた。答えは、決まっていた。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
1156 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:41:53 ID:3ClCV4gc0
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1157 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:42:04 ID:3ClCV4gc0
∨∧/「 ̄「 「` 、 。s≦/ニニニ=-/ニ=-`Y 。s≦>''~ム
,∨∧l-=∧∧ ∨/ jL ./ }>''~|lニニニ=-/ニニ=-/ 。s≦ニ>''~ {^∨ ∧
/ ,x∨∧-=ニ\\」l jl[L / /.: : : :.|lニニ=-/ニニニ=∧ニ>''~{^∨ ∧ ∨ ∧
/ / .∨∧-=ニr‐-ミj{ア竺ニL/.: : : :.r'ニニ=-/ニ=-,>∧ ∨^∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧
/ / /V/{「\=\ ノ7 =-/ ̄{: : :.人-r'⌒寸"~ /=-゚, ∨/∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧
/[/ /_,ノニr―┴‐く/ニ=/ ´L ィ>''~\=-乂l⌒iニ=-} }゚, ` ∧ ∨ ∧ ∨ ∧
/ / / )/^ヽ \ニ=-〈ニニ=-{ /廴ノ{ `寸ノ=-lニ=-} }'ム ` ∧ ∨ ∧ ∨ ∧
. /[/ /|_/iニ/ニ}L\ニ=\ニ=廴/ム^∨∧ 〈ニニ=,ニニ=, , ∧ ∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧
/ / / / __,xlレ'ニ/ Y´ {L ィi{i^辷/∨∧ ∨∧ {`,ニ=`、ニ/ /∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧
lL/ / / / ̄}[L/-= ノ ~厄≧=‐〈 ∨∧ ∨∧ {=iニ=-\'゙ ∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧
/[/ , -= //-=-r'^ _/ニニ=-> ァ ∨∧ ∨∧ \二ニ=-|l___ ∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧ ∨
. / / /-=, ' ̄\_ ノ_「`/ ̄'>''~ /{__,厂\ム \{ lニ=-/ニ=L ∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧ ∨
lL/ ./-=/-=ニ二ア゚7=i|/ニ/}ニ=/_r く ̄\=-\ L ィ^ニニノ⌒i. ∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧
/-= i-=ニ二/: :/ニl|ニ/=}/i}⌒l=〈 \_ノ\=-∨ __]ニニ/: : : :l ∨ ∧ ∨ ∧ ∨ ∧
-=ニ」-=二=i: : 、-=lL/ニ/ニ=ノ lニニ、: :\ ヽ=-, /ニニ=,. : : : : : , ∨ ∧ ∨ ∧ ∨
]l-=/-=ニニi/l : : l-=l|ニ/ {/ ,ニ=-}: : : :\」}=l i{ニ=-/ : : : : : / ∨ ∧ ∨ ∧. \
]lニj{-=ニ二ノ ム : :l-=lL/ニ} /ニ=-,: :_ イ^、\」 /l{ニ=/ : : : : : / ∨ ∧. \ 」
]レ'⌒L/ ̄∨ム.」-==|ニ=,ー-‐〈ニ=-/´ニニ=-} ∨ i-=-/ : : : : : / \ 」
〈 l!i-=ニニ∨ム-=./|ニ/゚ }\二二ニ=‐∧ ∨ lニ/ : : : : : /
lLノ┘!-=ニ二∨ifr┴L/Vムー-‐\ニニ=-厂 ̄}\} j∨.: : : : :.,
i-=ニニニ厂乂_,ノ Vム \.-/ニ=-7: : }, /´`{ : : : /
八-=二/-=ニニ}` Vム ^i{ニ=-〈: : / ∨ /} L ィ^
⌒ヽ/-=ニ二〈ニ〉 Vム j{ニ=-/:: '=-└' / /
〈-=ニニニ二∨ V \_/ ∧=-L/ニニ=-}└'
}-=ニニニ/ \_/ \{___,∧
, '-=ニニ/ ``'≪¨ニ=-、
/-==ニ/ \ニ=-\
,'-=ニア゚ \ニ=-`、
/{___/ヽ `、ニ=-`r┐
/ /-ニ廴ノ 〈`、ニ=乂l
iL{-=ニニ/ V゚,ニ=-\
_Y⌒ヽ-ニニ/\ ~}二ニ=‐∨
. /ニ乂_,,ノ辷彡ー┘ }ニニニ=-}_
ー一''" /-=∨ 人ニニ=-ノ^{\
. \_/ ≧(⌒)k、ノニ=\
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
夜の藍色の機体が朝焼けに包まれ、静かに佇んでいた。
アリスから「そろそろ戻るから」と連絡が入ったので、慌てて屋上に出てきたのだ。
早朝の寒さも気に留めず、やる夫はエレベーターから躍り出た。
ドレス姿のアリスが鉄柵に背を預けながら、こちらを見て小さく手を振ってきた。
背後のロストワードは、さながら彼女を守る巨大な鉄の鎧のようだ。
大きく広がった背部の大型ジェネレーターやアンカーユニットは翼のようでもある。
息を弾ませながら駆け寄り、アリスと向き合う。
「答えは決まったかしら」
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
1158 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:42:19 ID:3ClCV4gc0
.. ____
/ ― -\
.. / (●) (●) やる夫は、オルデンブルクに着く。
/ (__人__) \
| ` ⌒´ | マーシフルに乗って、君と一緒に戦う。
. \ /
. ノ \ 君の言葉を聞いて、あの後一晩考えて……分かったんだ。
/´ ヽ
/ ̄ ̄ ̄\ 未来の選択肢は有限だお。人は生き方は選べない。
/ \
/ ─ ─ ヽ その時その時で、できることなんて限られてる。
| (●) (●) |
\ ∩(__人/777/ 人は自由だなんて、真っ赤な嘘だ。
/ (丶_//// \
1159 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:42:39 ID:3ClCV4gc0
____
/ \
/ ─ ─ \ けど……なんの為に生きるかは、自分で決められる。
/ (●) (●) \
| (__人__) | それだけは、全ての人が生まれ持った、たった一つの権利なんだと思う。
\ ` ⌒´ ,/
/⌒ヽ ー‐ ィヽ 命の理由は……自分で決められるんだって。
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ / r─--⊃、 | だから。
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
____
/⌒ ⌒\
/ (⌒) (⌒)\ やる夫は……戦うよ。君と同じ夜明けを見るために。
/ ::⌒(__人__)⌒::: \
| |::::::| ,---、 君の傍にいられる明日のために。
\ `ー' しE |
/ l、E ノ これが、やる夫の答えだお。
/ | |
( 丶- 、 ヽ_/
`ー、_ノ
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
進むべき道は見えている。
そして、共に歩んでくれる人の姿も。
「悩んだとき、君の顔が浮かんだんだ。
君に笑っていてほしいって、そう思えた。
この気持ちだけが……やる夫の中の、たった一つの確かなものだお」
心の内の暗闇を照らす篝火のように、彼女が映る。
それだけで十分だった。人などそんなものなのだ。
大切に思える相手がいて、それだけで人は戦えるのだ。
正義も理想も必要ない。
たとえ自分が、銃を取ることでしか戦うことも守ることもできないとしても。
その先に彼女と一緒にいられる未来があるのなら、構わない。
死後に地獄に落ちようとも、何の悔いもない。
神に悪と断じられようと、決して譲れないものがある。
それだけが、やる夫の誇りであり、理由であり、意志だった。
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋
1160 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:42:59 ID:3ClCV4gc0
ゞ-ゞニノノヌ 、
, < ゞ::::::::::::::::ヌ 丶、
/ ゞ:::::::::::::ヌ 丶
, ' / ゞ:::::::::ヌ ' ,
/ ,' / // / 〉-、::/ニュ ',
{ i i / / / / |:ト、V/ |:| i
'、、, / メ≧z、//|:l 只、 j:l |
丶}//ィ{ノチア //>'ニ∧ニ;′ i
ノ ゛¨´ // ノ i:||:i i i 後悔、しない?
∧ ,, // イ' .|:||:| | i i
/ ,、 //' ,′/ |:||:| i i i 「するもんか。それに……
/ /,∧ </ / |」|」 | i i i
i / / ,个 ー ュ _/ /,ィーー 、 | i i | 折角男に生まれたんだ。
i/ / / ノ 仁ミ,√/ //.:::::::::::..丶| | i |
,,,, ..' / / ノl:l´只.,' '/.::::::::::::::::::..\ i i | 命を張るなら、大切な子のためがいい」
ミ)))i {/ 〉ニヘ{ ノ.::::::::::::::::::::::::::..\ i |
__ 、// ', r,{ //7|:i ; :::::::::::::::::::::::::::::::::..丶 |
/ヽヽ_V 7 丶i⌒`|:」-'|::', i ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..丶
,'ノλ{┘// /{ 薔 7 ソi :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: }
} '-´ノ { :::::丶 丶 i / ゞ ::::::::::::::/::::::::丶::::ノ
1161 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:43:12 ID:3ClCV4gc0
/ / ヽ
/ /..、 ヾ 〃 i
i ノ{:;:;:;:} ii 〃 i
i ゙´ { ゞ'" ツ / i 生きよう、二人で。
/` ゝ ´ / /
i ヽ / /
i } 三 ,../
\____ノ "____ イへ
/:/..ィ::(_)='´ / ート=廴ヾミr)ヾミ;、 ::::',
ィ彡》o(ト=''´ i ,′  ̄廴ヾミ;、ヾミ:Ⅶ
巛/::ハ ̄ 1 , 廴入 }::} ||
Y::/}::} | i ,′ `Yハ⊥⊥
/::/! }::! ! | | ,′ `ーム>トト、
ムチ廾:::! | 1 .|:l /:/!::八!
ノ//:/i¨ i ト、 | !:! , /:/.ノ::{=彳
j// !:j i | 从_ヽ!八| / ,ィ {:ム,':::ハ
〃,′.// : | ィ示圷ミト,..ハ /! / 1 ¨7:://ム
,′ Li ! 1 弋ヾ ツミ ヽ / ̄レム、! ./::/ Li !
,′ i ! i  ̄` ヽ/ ,,ィチ示ミ、j {::/!::イ !
,′ | ! i、 | 弋ヾツ, / ,′ .L! L! |
,′ .:| i |ハj ,  ̄,イ/ / ,′ 1 ……ええ。
,′ .:::| l | ハ 、 ./// .,′ 1
,′ ..::::::| l | .ム ` - - ./,イ ,′ .| どこまででも。
,′ ..:::::::: | l | {::::::\ ,/ .,′ .,′ .|
,′ ..:::::::::::: | l | /:::::::::::::\_ . -_.≦:::/ .,′ .,′ |
,′ .::::::::::::::: | l rチ::::::::::::::::::::}}-='''´::::::: / ,′ .,′ |
..ム,..----- .、 | l l:::::::::::::::://|ト:::::::::::::::::{ ,′ .,′ ___ |
:::::::::::::::::::::::::: : | l∧::::::::〃//! ヾミ;、 :::::::: ム ,′ .,′ノ:::::::::::::::::::ヽ 1
:::::::::::::::::::::::::: : | ll ヽ::::{{://!:! |:|::::}}::::::::::::::,′ .,′::::::::::::::::::::::: : Ⅵ
:::::::::::::::::::::::::: : | ll ヽⅣ i::! |:|::::}}ィイ´¨,′ .,′::::::::::::::::::::::::::::::::\
1162 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:43:33 ID:3ClCV4gc0
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1163 名前: ◆x0SRSoJXe.[] 投稿日:2019/06/18(火) 00:47:37 ID:3ClCV4gc0
,- ‐‐ - 、
r‐イ: : : : : : : : :`,
i /○ ○: : : : / /` 、
i_ _ _ : : : : : : :{ / : : / 以上だ。次はいつになるやら……今日も日付が変わるまで仕事だからね。
`,_ _`=-: : : :| ノ : : /
i: : : : :_: : : : :'y´ : : : / その分生活そのものは安定するから、背に腹は代えられないのよ。
`-‐、´: : : : : : : : : /
ノ : : : : : : : : i´ ああ、予告すると言ったね。あれは嘘だ。ウワァァァァ
/ : : : : : : : : : :|
i: : : : : : : : : : : ! ごめん、書きあがったもんだし、待たせるのも何かと思って投下してしまった。
. (`ー‐- -‐ _}
, -‐ ‐- 、
/: : : : : : : : : : ::',
, ': : : : : : : : : : : : : : :',
/: : : : : : : : : : : : : : :○:', ちなみに、やる夫君はルートごとに自分の戦いに対して全く違う答えを出す。
ヽ : : : : : : ○: : : : : : : : :',
. `ト : : : : : : : : : : : _,-‐'`iヽ _ そこらへんも注目して見てくれるとボクもとってもハッピーうれぴー。
i: 丶: : : : : :,-‐'´__,-‐'´: : : `ヽ
| : : :ト: : : : `-‐´ : : : : : : 、: : : 丶 それじゃ、シーユーアゲイン。
| : : :'、j`-‐ : : : : : : : : : : : \: : : ヽ
丶,,:_:_:_: : : : : : : : : : : : : : : : | : : : i 祝え! 新たなるカップルの誕生を!
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【安価】やる夫は誰かのために戦うようです 23